甘寧×凌統拍手お礼ログ(※ちょっとだけ大人向けなので御注意ください)



その日、朝稽古を終えて宿舎の広間にやってきた呂蒙は、そこに凌統の姿を見て驚いた。

「おはよう。凌統、早いね。」
「おう、おはよう、呂蒙。まあ、たまにはな。いっつも呂蒙ばかりに作らせてたんじゃ悪ぃしな。」
いそいそと、朝餉のしたくをしながら凌統が挨拶をかえす。
「凌統の作るご飯はおいしいから、うれしいな。」
「なんだよ、褒めてもこれ以上何も出ないぞ?」
確かに、いつもは自分がしていることだったが、こうして誰かに朝餉のしたくをしてもらう、ということが何だかうれしくて。

「おはよう、凌統。」
「おはよう、兄貴。兄貴の好きな餅も出来てるぜ!」
「お、飯の用意が出来てるようだな。」
「うわ、太史慈、もう食ってるし!」
「おはようさん。おや?今日はおちびが当番かい?どういう風の吹き回しだろうねえ?」
「おはよう、瑾。んだよ、別にたまにはオレだって、これくらいするって!」

そうこうしているうちに、六駿たちが次々と広間に集まりはじめる。
準備を終えてさあ、というときに。
もう一人、メンバーがいないことに気がついた。

「甘寧は?」
「そういや、今日はまだ姿を見てないな。」

「ったく、しょうがねえな。」
既に席についていたが、凌統が立ち上がる。
「呼んでくるから、冷めないうちに、先に食っててくれ。」
せっかく今日は自信作なんだから、と言いおいて、その場を後にする。

「何だか、凌統随分はりきってたな。」
「でも、最近お互い少しずつ歩み寄ってきているみたいだし、いいことだと僕は思いますよ?ね?太史慈?」
「おう。仲間なんだしな。」
「まあ、いい傾向だねえ。ひょっとして、この朝餉も、誰かのためだったりしてね。」

残された、六駿のメンバー四人は微笑ましく思いつつも、凌統の用意した朝餉に舌鼓をうっていた。

一方その頃。

「甘寧!いつまで寝てるんだ。」
「凌統か・・・」
いかにも、今起きました、という様子で甘寧が寝台の上で上体を起こす。
「お前・・もう寒いのに、そんな格好」

上半身何もつけてない状態の甘寧に目のやり場に困って凌統が目を反らす。
「何故赤くなっているんだ?」
「なってねえ!」

いいから早く起きろ、と寝台に歩み寄ると。
いきなり、甘寧に手首をつかまれ、引き寄せられた。

「わぶっ!」
そのまま、手をとって寝台の中に引込まれる。
まともに、甘寧の広い胸に顔をぶつけることとなってしまって凌統はあせる。

「・・・冷たい手だ。」
「飯のしたくしてたからな。ほら、早く起きろって。甘寧?」

胸に抱き込まれ、炊事で冷えた手をとられ、はあ、とあたたかな息を吹き掛けられて、やさしくさすられる。
そんな、いたわりの仕種に頬に上る熱を感じながら。
どぎまぎしていると。
抱きこまれるように、甘寧の身体の下に引込まれた。
しかも、凌統の腿のあたりに、何かあたっている。

「ってお前!朝から・・・!」
「生理現象だ。」
「だ、だからって・・・昨日もしたのに・・・」
何で、朝から元気なんだよ、という抗議の声は、甘寧によって塞がれた唇の合間に消えた。
身体も冷たいな、とすっぽりとその腕の中に閉じ込められてしまえば。
心地よいあたたかさに、凌統は抜けだせなくなってしまった。


一方その頃。
「遅いな、凌統。」
「甘寧を起こすのに手間取ってるのかもしれないな。」
なかなか、戻ってこない凌統のことを気にしつつも六駿の四人は、のんびりと朝餉をとっていた。

「今頃、おちび自身がおいしくいただかれてたりして。」
茶をすすりながら、ぼそり、と諸葛瑾が呟いた。

一方、甘寧の寝室では。
「あっ・・・ん・・・も、そんな無理ぃ・・・っ」
「凌統・・・」
「せっかく朝めしつくったのに・・・っ」


実際、そうであったのはいうまでもない。
暑くても、寒くても、やることは一緒なんだけど、寒いときのほうが人間素直になれる、というお話・・・。